2013年7月19日金曜日

ヤマユリと里山



吉田滋子さん、祐司さんの風の谷ファームの裏山は、今年、十株くらいのヤマユリが満開を迎えています。7月19日、田んぼのがっこのスタッフが山道の整備をしていたところ見つけました。この山道は数年前までは、竹や樹木で覆われ、歩くのが困難な状態になっていました。まさかこんなにヤマユリが見られるとは思ってもいませんでした。多分昔はヤマユリが生育していたんではないかと推察されます。強烈なヤマユリの匂いも、里山では何と心地よい香りでした。帰り道、里山にヤマユリを復活させている露崎与孝(よしたか)さんの山の斜面には、かなりの株のヤマユリが咲き乱れていました(風の谷ファームのすぐ近く)。そして里山に、7月にヤマユリが本当によく似合っていました。今のところイノシシもいないので、ヤマユリの食害はないと露崎さんは仰っていました。バランスがとれた里山の自然にヤマユリありきということだと思います。


3枚とも露崎さんの山の斜面のヤマユリ
 

2013年6月18日火曜日

夷隅郡市自然を守る会総会


6月16日夷隅郡市自然を守る会の総会が、大多喜町観光「本陣」で行われました。役員も含め、会員の方のそれぞれのスケジュールもありまして、出席が若干少ない総会でした。1年間の取り組み、今年度の取り組みなどが事務局長から報告、提案がされ、会計報告、今年度の予算についても承認されました。昨年度からいすみ市が取り組んでいる自然と共生する里づくり(コウノトリも人もすめる里づくり。生物多様性の里づくり)がスタートしていますが、それならば生き物にやさしくない空散はやらないようにとはっきり主張していくことなども承認されました。
本陣の会議室で事務局長の活動の総括、方針に熱心に聞き入っている出席者たち。自然大好きな会員の方々は総会を通して、大いに交流と友情を深め合いました。

           
総会後、「夷隅地域の植物について」講演していただいた野口昭造さんです。実物の「イスミスズカケ」を持参していただき、発見の経緯、こぼれ話など楽しいお話を沢山聞かせていただきました。講演の中で、自生地をぜひ守るように、自然を守る会にお願いしたいことも仰っていました。そして夷隅は素晴らしい自然があるところだと絶賛していました。
イスミスズカケの全形です。ゴマノハグサ科、クガイソウ属の植物です。穂先あたりが、地面に着くとそこから根が出て栄養生殖をするので、増やすのは簡単な植物だと仰っていました。調査ボランティアでもある野口昭造さん(83)が2009年に発見。当初は絶滅危惧種の「スズカケソウ」と考えられていましたが、千葉大の上原准教授らが遺伝子を調べて新種と判明しました。
スズカけソウによく似て、ツル性の植物ですが、葉の形に特徴があり、表面の毛が少ないのと、葉はハート形をしているのが特徴(スズカけソウは卵形)。夷隅に約100株が群生しているそうです。環境省は昨年8月、論文発表に先立って「レッドリスト」の絶滅危惧種に追加指定しています。
                            
         
ちょうど、イスミスズカケは開花時期にあたっており、持参された株は美しい花を咲かせていました。6、7月に紫色の花を咲かせ、1つの花にめしべ1本、雄しべ2本がついていてます。学名はVeronicastrum noguchii K. Uehara, K. Saiki & T. Andoだそうです。
 
講演後、マイクロバスで平沢を訪れ、ゲンジボタルの観賞をしました。清流平沢川に乱舞するゲンボタルたちに参加者たちは声を出して感動していました。
         
ゲンジボタルの発光パターンは東日本型で4秒前後でした。同時明滅を繰り返していました。
                   
平沢のゲンジボル発生地は背景がとてもよく、深い谷、趣のある樹木の形(この写真では水墨画の世界の山々の形をしているように思いました)、そして清流でした。平沢川は夷隅川の支流でもあります。

2013年6月12日水曜日

遅いゲンジボタルたちの乱舞

2013,6,10 夷隅郡内のとあるゲンジボタルの発生地はいつもの年では15日あたりを過ぎてからピークが始まりますが、今年はちょっと早い時期からピークを迎えているのではないかと思います。感度の低い状態で撮影しましたので、実際はもっともっと素晴らしゲンジボタルの乱舞でした。夷隅郡には、それぞれの良さを持つゲンジボタルの発生地がいたるところにあります。こ夷隅郡内には1990年ごろ調査しましたら、15か所くらいありました。その後ぞくぞくとあたらしい発生場所も見つかり、20か所以上はあると思いますが。ここは人家のない人里から離れた場所の発生地です。
 
空梅雨のせいか、水嵩が減った川面の上をゲンジボタルたちは乱舞し、同時明滅を繰り返していました。

2013年5月28日火曜日

5月27日の山田のゲンジぼたるの里

気温20度、無風でホタル観賞には絶好の天候でした。人家の明かり、ヘッドライトの光跡、そして空と雲の下でゲンジボタルたちは美しく輝いていました。
水路の中心に群飛し、同時明滅を繰り返しているゲンジボタルのオスたち。
草むらの葉にとまり、動きながら休んでいるゲンジボタルのオス。腹部の動きが速いのか、光跡が面白い形になっている。 

白いコウモリより


2013年5月27日月曜日

ゲンジボタルの乱舞

5月26日山田の源氏ぼたるの里では、ゲンジボタルが平年より早く群飛して、乱舞しています。昨日はホタル観賞で訪れた観賞者の方々に、夷隅郡市自然を守る会のメンバーがガイドをして対応していました。
   

 


上3枚の写真はホタル観賞スポットの水路で乱舞し、同時明滅を繰り返しているゲンジボタルのオスたちです。気温は18度くらいであったと思います。下段の写真で上部の横の直線の光跡は車のヘッドライトの光跡です(多分地元の住んでいる方の帰宅だと思いますが)。
マナーについてですが、田んぼの畔に入る人、車で観賞場所に入る人がいらっしゃいましたので、会員の方が協力していただけるようにお願いしたところです。 

白いコウモリより

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2013年5月23日木曜日

いすみこども祭り

2013,5,5,
夷隅郡市自然を守る会は、今年も、いすみこども祭りに参加して、こどもたちに海の生き物にさわろうと、中根の小学校児童の、田んぼなどに生息する生き物を絵画にした作品を展示しました。毎年、1000名を超えるこどもたちと親が参加する、ビッグイベントです。私たちの次の時代を担うこどもたちが元気に、人間らしく育っていくことを願って夷隅郡市自然を守る会も参加しています。            
                                           白いコウモリより
 
 タッチングプールはこどもたちでいつも満員。とても人気がありました。こどもたちは、直接触ることによって生命の神秘を感じたのではないかと思います。                                           
 

                               
こどもたちは、田んぼなどに生息している生き物の絵を見て、いすみ市にはこん生き物もいるのかと、又リアルに描かれた絵を見て感心していました。
 

2013年5月14日火曜日

ゲンジボタル成虫の飛翔発光が始まりました(今年の初見です)

今夜、午後8時30分過ぎに、山田のゲンジボタルの里に行きました。そして・・・
ゲンジボタル成虫の飛翔を確認しました。今年の初見です!
耕地中の水路で2匹確認、さらに、キウイ畑横の水路では、5匹確認しました!
私のこれまでの観察では、一番早い時期の確認です。
昨日からの日曜日からの暖かい陽気が続けば、今週末にはかなりの数の飛翔発光を確認できるようにあるのではないでしょうか。
となると・・・、
5月29日から6月1日まで開催される、いすみ市のゲンジボタル祭りは・・・、時期外れ! ということになる可能性もありということでしょうかね。

2013年5月9日木曜日

カンゾウタケを見つけました。


5月3日三門の山道に接する山の斜面に生えている椎の木の樹幹に、肝臓のような赤い色と形をしたキノコを見つけました。千葉県中央博物館の吹春博士にお聞きしましたら、カンゾウタケと仰っていました。切ると赤い汁が出て、肝臓形をしているところから名づけられた和名のようです。アメリカなどでは"Beefsteak Fungus"・「貧者のビーフステーキ」、フランスでは「牛の下」(Langue de boeuf)と呼ばれている。食用にもなるそうです。直径10㎝弱だったと思います。私には初めての出会いの強烈で、とても印象に残るキノコでした。       白いコウモリより


 

 
 

 

2013年3月28日木曜日

ゲンジボタル幼虫の上陸 3・28


今日は白いコウモリさんと二人での観察でした。
白いコウモリさんと一緒だったせいか、谷津の入り口付近でコウモリ(キクガシラコウモリ?)と出会いました。街灯の周りを回っていたので索餌のフライトだったような気がします。

さて、今日の上陸状況ですが、以下の通りです。昨日よりはやや少ないような印象でした。
 
観察時間   19:30~19:55
天候      曇り(夕方は雨:本降り)  気温20℃

観察結果
◆耕地中水路  上陸中の個体・・・約13個体,上陸後の個体・・・26個体
           水中での発光個体・・・水量が多く不明
           水路約10mで10分間観察

◆キウイ畑横水路  上陸中の個体・・・1個体,上陸後の個体・・・5~6個体
              水中での発光個体・・・水量が多く不明
              水路約10mで10分間観察

◆谷津奥水路  上陸中・後、水中発光の個体無し


◎今日の感じだと、雨が降れば、まだまだ上陸は続くと思います。



2013年3月27日水曜日

ゲンジボタル幼虫の上陸が始まりました

今日(3月27日)・・・今年初めて、ゲンジボタル終齢幼虫の上陸を確認しました。

観察時間 19:20~19:45
天候    小雨

耕地中水路  上陸中の個体・・・約40個体,上陸後の個体・・・8個体
          水中での発光個体・・・水量が多く不明
          水路約10mで10分間観察

キウイ畑横水路  上陸中の個体・・・6個体,上陸後の個体・・・2個体
            水中での発光個体・・・1個体
            水路約10mで10分間観察

 中旬から暖かい日が続いていたので、例年より早く上陸が始まるのではと思って、20日より観察を始めたのですが、案の定、観察を始めて一番早い、それも多数の上陸を確認することができました。今後、全体として早い上陸で終わるのか、それとも、長い期間の上陸となるのか、楽しみです。

とり急ぎ、第一報です!



2013年3月2日土曜日

2013年1月26日土曜日

アライグマ・セミナー

「夷隅郡市自然を守る会」と「いすみ夢鯨の会」のバックアップを受けて、房総の野生哺乳類(とりわけアライグマ)に関するセミナーが開かれます。2週間後の、2月9日(土)です。場所は、大原漁港入口角にある、農山漁村体験案内所です。内容、地図等はチラシを参照してください。
数年前から、ここにイノシシ、あそこにキョン、こんな所にニホンジカと、野生哺乳類の出没情報が一気に増えてきています。そして、こ...こにきて農業にとっても、地域の生物多様性にとっても、在来の小動物にとっても『深刻な問題』になってきました。 特にアライグマは、農作物や家屋に被害を与えるだけではなく、水辺の在来小動物に与えるインパクトでも、狂犬病ウイルスのキャリアー(アメリカで)という点でも問題が大きい外来の哺乳類です。
リス、そしてアライグマの研究の第一人者である川道美枝子先生を講師に迎えて、現状と今後について意見交換をしたいと思っています。いろいろなシンポジウムやイベントが続く2月ですが、時間のとれる方は、奮ってご参加ください。