6月23日安房小湊の海岸の入江には、今年も産卵のために、クサフグたちが大群をなして、産卵場に押し寄せて来ました。大学生の頃この魅力的なクサフグたちの産卵に出会い、50年近く観察してきていますが、毎年見ることが私の生きがいにもなっています。
17時14分に産卵が始まり、時間とともになぎさ線、岸に乗り上げる個体が増え、クサフグたちの生殖行動の乱舞は激しさを増していきました。生殖行動がピークに達した頃、岸近くの海水は雄たちの精液で白さを増してきました。1時間過ぎるあたりから生殖行動(産卵)は下火になり、クサフグたちは又、外洋へと戻っていきました。クサフグの産卵場は、かつては勝浦の虫浦でも見られました。夷隅郡市内で最近発見された場所もあります。調査すれば、まだまだ発見される場所は見つかるのではないかと思っています。 クサフグに魅せられた白いコウモリより
安房小湊松ヶ鼻海岸に接する入り江。全国でも有数のクサフグの産卵場になっています。産卵場は波静かな入り江、石ころと砂混じりの岸辺で、湧き水が流れ込む入り江です。この後、一千匹くらいのクサフグたちで賑い、激しい生殖のドラマが展開されるのです。
産卵開始あたりのクサフグたち。水の中にいなければならないものが、次から次へと岸に乗り上げてくるクサフグたち、とても変わっているとは思いませんか。
岸に乗り上げたクサフグたちは、しばらく空気に晒されて休んでいました。
岸に乗り上げてた雌が放卵しているシーンです。濃黄色の太い紐状の卵塊が、前にいる雄に遮られて、途中隠れています。雄は精液を出した直後だと思います(白い紐状の精液)。
それでは、クサフグたちよ、次の夏にも会いましょうね!
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